飛騨地方の白川郷(岐阜県大野郡白川村)と五箇山(富山県南砺市)にある合掌造りの集落で、1995年に世界遺産(文化遺産)に登録されました。
具体的には、白川郷の「荻町」と、五箇山の「相倉」、「菅沼」の三つの集落があります。
合掌造りは、江戸時代から始められた養蚕のため、屋根裏に棚を設置したのが始まりと言われています。豪雪による雪下ろしの作業軽減と屋根裏の床面積拡大のため、急な角度を持っている特徴的な茅葺屋根になったと考えられています。
合掌造りを守る地域住民の連携形式の「結(ゆい)」により、補修や茅葺の葺き替えが30年 - 40年に一度は行われています。
世界遺産登録基準における(iv)(v)の要件を満たしており、ICOMOSから次のような評価を受けています。
- (iv)人類の歴史上重要な時代を例証する、ある形式の建造物、建築物群、技術の集積、または景観の顕著な例。
- (v)特に、回復困難な変化の影響下で損傷されやすい状況にある場合における、ある文化(または、複数の文化)を代表する伝統的集落、または、土地利用の顕著な例。